明治村2 隅田川新大橋

いつも引きの写真からでもつまらないので、たまには寄りの写真からにする。

明治村には、リベットのついた建造物もいくつか見られた。あとから写真で見ると、(飾りリベットかな?)と思われるものもあるけれど、現地ではただ興奮していた。

写真は、隅田川新大橋(1912(明治45)年建設、国登録有形文化財)。中央区浜町から江東区深川辺りに架かっていた173mのプラット・トラス型の鉄橋のうち、約8分の1が移築されているそうだ。吾妻橋永代橋等とともに明治五大橋だったとか。アールヌーボー風なくねくねうねうね意匠とトラスの直線的な連続の中にリベットが密集していて、見ていて何とも幸せな気分に。
だいぶ錆びてしまってはいるけれど、予算など大人の事情があるのだろう。


 
門構上部の瀟洒なデザインの中には、雪の結晶にも似た、東京市の市章が三つ並んでいる。私が子供の頃は、東京都のマンホールの蓋にも、ソメイヨシノやいちょうマークではなくこのマークがついていたものが多かったように思う。
橋の中央は車道、両脇は歩道だったそうで、車道上のレールが残っているほか、橋に向かうアプローチが、カーブする花崗岩の袖高欄やワシントン記念塔にも似た親柱などで再現されているのも雰囲気が味わえて良かった。

上の方から橋を眺めるのも新鮮な体験だった。斜材が強調されて見えたりして面白い。なお、後ろの焦げ茶色の建物は、金沢監獄中央看守所・監房(1907(明治40)年建設、国登録有形文化財)。