横浜赤レンガ倉庫

あけましておめでとうございます、と言うにはあまりに遅すぎますが、あけましておめでとうございます。

旧年中は、拙ブログを訪れてくださいまして本当にありがとうございました。


さて、昨年も一昨年と同様、ほとんどまったくリベットを見に行くことができませんでした。

そんな中、ヨコハマトリエンナーレのために訪れた神奈川県の横浜赤レンガ倉庫の中に、リベットがありました。

まあ、あるのは前から知ってるんですけどね。
横浜赤レンガ倉庫を訪れること自体が大変に久しぶりでした。ちなみに上の写真は、そのときよりずいぶん前に撮ったものです。
ヨコハマトリエンナーレの際の写真には、赤レンガ倉庫の全体像を撮ったものがなくて。


ヨコハマトリエンナーレ2017「島と星座とガラパゴス」のテーマは、「接続と孤立」。
個々の作品同士、あるいは一つのエリアの作品と他のエリアの作品とをつなげたりして、いろいろなことを想像し考えることが求められている気がしました。


その点では非常に自分の想像力を試されるもので、ハードルが高く、見終わった後も悶々としたものです。
もっと歴史や世界情勢について学ばないと、そもそも想像自体ができないところも多いじゃないか、とか。


横浜赤レンガ倉庫以外の会場のものも含めて考えると、横浜美術館入口で来場者を迎える、アイ・ウェイウェイによる、救命ボートと実際に使われたおびただしい数の救命胴衣によるインスタレーションがまずインパクトがありました。


ほかに、川久保ジョイの地図的作品、畠山直哉の写真、瀬尾夏美の絵と言葉、ザオ・ザオのスーツに関する作品、小沢剛のインド・東北のインスタレーション、クリスチャン・ヤンコフスキーの公共彫刻を使って身体訓練をする作品、青山悟の少女と政治家が背中合わせになっている作品、Don't Follow the Windの箱をかぶって360度回転する福島の映像を見る作品、などが印象的でした。



横浜市開港記念会館(いわゆるジャックの塔)の地下にある会場にも足を伸ばし、現代アートをたくさん見て回って疲れた心と体を癒してくれたのが、横浜赤レンガ倉庫の飲食エリアでの昼ご飯でした。

そこはフードコートみたいになっていて、リベットがたくさんついている柱のそばで食事をとることができるのです!
しかもその柱はリベットごと、目に優しい緑色です。

癒されるぅ〜(気持ち悪くてすみません)。



そもそも横浜赤レンガ倉庫とは?
ヨコハマトリエンナーレ2017「島と星座とガラパゴス」ガイドブックによれば、これは横浜赤レンガ倉庫1号館についてですが、

《1913(大正2)年創建。当時のレンガ建築技術の粋を集めて建造され、日本初の業務用エレベーターや避雷針、消火栓を備えた世界の物流拠点として創建当初から国内外の発展に大きな役割を果たしました。1989年にその使命を終え、2002年に展示スペース、ホールなどを備えた文化施設としてリニューアルし、現在では経済産業省による近代化産業遺産に認定されています。(同ガイドブック23頁より引用)》

とのこと。


今のところレンガにあまり興味がないので、ここはリベットがある柱のそばで食事をとることができ、かつ、なんとなればリベットにこっそりさわることもできる場所としての魅惑スポットとなっています。


子供の頃、給食やご飯のときに、パン又はご飯・おかず・飲みものを順番に飲み食いする「三角食べ」というのが推奨されていたような気がします。
ここでは、食べもの・飲みもの・リベット(ただし目で食べる)という順番で飲食していました。
そしてその順番は、自分の欲望によって食べもの→リベット→飲みもの→リベット、あるいはリベット(目で愛でる)→リベット(こっそりさわる)などと変化していました。


もしかしたら、復元された飾りリベットつきのものなのかもしれないですが、少なくとも歴史の重みの雰囲気が感じられる、素敵な柱です。


本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。