あけましておめでとうございます

昨年見たリベットの中で印象の強いものは、横浜は赤レンガ倉庫近くの新港橋梁(1912(大正元)年)(写真上)だ。橋門構のないポニーワーレントラス橋で、頭上に圧迫感を感じることなくかつリベットを間近に見ながら渡るという至福の時間が味わえる。垂直及びそれに近い方向のリベットは、蛸の足の吸盤みたいだ。


床版には、廃線となった貨物線のレールがある。

新港埠頭は、臨時税関工事部などによる第二次横浜港築港工事(1899〜1914年)の中核をなす遺構で、日本最初の繋船岸壁をもつ埠頭としてモデル的存在(繋船岸壁、臨港鉄道、舗石道、煉瓦造保税倉庫など、日本最初の本格的な海陸連絡設備群)。(『建物の見方・しらべ方 近代土木遺産の保存と活用』(文化庁 歴史的建造物調査研究会編著 1998年 株式会社ぎょうせい)250ページより引用)

レールにより、さまざまな部材がここを通って運ばれていったことが偲ばれる。
橋の左斜め後ろには、クイーンの塔の愛称をもち角度により裾の長いドレスを着た女性にも見える横浜税関、橋を渡った先には赤レンガ倉庫がある。


銘板(写真中)を撮ったときには、カメラのズーム機能に感謝した。





全景はこんな感じ(写真下 奥の白い橋)。橋台のところや画面手前の柵のすぐ向こうに古いレンガも残っていて、長い時間の中で、どのような人がどんな思いで、橋を渡り、また、レンガを積み、踏み、腰を下ろしたのだろう、と思う。


本年もよろしくお願い申し上げます。