海の上の一本道 US-1とフロリダキーズ

今回の旅行で最も私が楽しみにしていたものの一つが、海の上の一本道である国道1号線、US-1を通って、マイアミのビスケーン湾から西に続くサンゴ礁の島々(フロリダキーズ)を渡り、キーウェストまで行くことだった。以前に大友康平がUS-1を走って途中のキーラーゴまで行くTV番組を見て以来ずっと、行きたい! と思っていたのだ。

幸い、マイアミからキーウェストまで約170マイルを4時間半弱で結ぶキーズラインのシャトルバスがあったので、事前にネットで予約した(英語)。日本語がわかるガイド付きツアーを日本の旅行会社で予約するのに比べるとだいぶ安い。
が、予約の間違いを発見し、日本時間の深夜に現地に電話して拙い英語で誤りを修正してもらったり、伝えきれなかった所をさらに電子辞書を引き引き英文メールで伝えたりして、行く前から疲れた。


  

左に大西洋、右にメキシコ湾が広がる光景はそんな疲れを吹き飛ばすくらい素晴らしかった(写真上左は復路なので左右逆)。
シャトルバスの窓が開かなくても開放感があるし、エメラルドグリーンからブルーに変化する海の色のグラデーションも美しい。
エメラルドグリーン一つとっても、鮮やかな所、サンゴ礁のせいかミルキーな所と様々だ。

TV番組ではずーっと海の上を走っている感じだったけれど、当たり前のことながら海のほかに島、すなわち陸地も走るわけで、いくつも島を渡る内には結構、陸の風景も続くのだった。
(あー、TV番組って編集されてるんだなあ)としみじみ実感した。

US-1に並行して旧橋が架かっていて、ハリケーンで寸断された痕がそのまま残っている(写真上中)。1935年に巨大ハリケーンに襲われる前は鉄道が走っていたそうで(写真上右)、橋の工事に携わっていた、復員兵を含む多くの労働者がこのハリケーンで命を落としたことがヘミングウェイの短篇集でも触れられていた。
途中の島ではハリケーン用シェルターの案内表示を見かけた。

旧橋にはリベットらしきものが見られ、場所によっては木が生えたり、たくさんの鳥が止まったりしていた。
なお、トイレ休憩は1回のみ(キーラーゴ)だった。