もはやあれ「風呂敷」って感じじゃないです  「空と宇宙展」(明日6日まで)

上野の国立科学博物館で明日というかもう今日6日まで開催中の、「空と宇宙展――飛べ! 100年の夢」に行ってきた。

フラッシュを使用しなければ一部を除き撮影可なので、デジカメを持ってくれば良かった、とまず思った。

「目玉」は、イトカワからサンプルを持ち帰った小惑星探査機「はやぶさ」や、小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」なのだろうけれど、ほかにも、歴史的な飛行機やロケットの実物や模型がいろいろ見られた。
明治27(1894)年に動力付き有人飛行機(玉虫型飛行器)を考えるも陸軍に計画を認められず、ライト兄弟に先を越されて非常に悔しい思いをした二宮忠八という人がいたことや、月の砂は角張っていて砂時計に使っても地球の砂のようにはサラサラと落ちないことなど、知らないことが多かった。


ベル社など、(あ、ここの飛行機スミソニアン国立航空宇宙博物館で見た!(参照:http://d.hatena.ne.jp/rvt-aa/20101223/p1))というものもあり、ブログに書くと記憶が全然違う、書かなければ忘れていただろうな、と思った。


はやぶさ」は、実物大モデルの随所にここは何をするもの、という説明が貼られていて、助かった。特に、テレビのニュースなどでもあまり見たことがなかった裏側を見られたのが良い。このサンプル採取装置で弾丸を撃ち込んで破片を採取して、それをサンプルホーンでキャッチ部に導いて、と想像するのも楽しいものだった。

それにしてもイトカワイトカワ星人が(たぶん)いなくて本当に良かったと思う。いたら領土破壊に対する怒りで宇宙戦争になりかねないやり方だと素人目には感じられる。
  



IKAROS」は、実物予備のセイルである、幅14mの巨大膜(部分)が展示されていて、大きさや、金銀の光り輝く膜と膜の端の方につけられたオレンジの液晶デバイスとの彩りに、見とれてしまった。

液晶デバイスが点く点かないで膜の太陽光反射や傾きが変わり、それで姿勢や方向を制御できるのだとも初めて知った。会場の展示セイルの液晶デバイスも、10秒間隔で点滅した。

太陽光の圧力で推進し、太陽から遠い所では膜に貼られた薄膜太陽電池太陽光発電を行う点が、欧米では遠くに行く探査機で原子力電池を使っていたのと異なるそうだ。

ものすごく大きいので、展示物を頭の中で四倍にして正方形の形にしてみても、テレビ番組で使われていた「風呂敷」という言葉は思い浮かばない感じだった。膜はコピー用紙の厚さ(約100マイクロメートル)の十分の一以下(7.5マイクロメートル)なのに破れないというのも、技術の高さを感じる。

死ぬまでにこのような宇宙帆船が有人化されて乗れる日が来るかは、かなり難しそうだ。けれども、生まれ変わって緊急避難などでなくレジャーで乗り、宇宙の海を俺の海だと歌い上げる、アニメ『宇宙海賊キャプテンハーロック』の主題歌でも口ずさんでみたいものだと思った。
公式サイト:http://sora-uchu.jp/