荒川とその周辺

毎週月曜午前1:35〜2:05(日曜深夜)にテレビ東京で放映している、「荒川アンダー ザ ブリッジ」は、同タイトルの中村光の漫画が原作のギャグ&ラブコメアニメだ。

荒川河川敷に住む、金星人を自称する女、カッパの着ぐるみを着た男、シスターの格好をした戦場帰りの男、牧場経営をするドSの女などの個性的な住人たちの中に、「他人に借りをつくるな」を家訓として育てられてきた御曹司の青年が飛び込んで住人となることとなり……というストーリーで、ギャグの面でも声優陣の面でも楽しめる(私は、だが)。

しかし、このアニメの魅力はそれらに留まらない。
なんと、橋のリベットが見られるんである!!

「ブリッジ」のモデルになっている、恐竜の背中かなだらかな山かというカーブを描く古い金属製の橋の一つは、荒川ではなくそれと近接して流れている場所もある隅田川に架かっている千住大橋(1927(昭和2)年竣工、鋼タイドアーチ橋)だと思うのだが、そんなことはわりとどうでもいい。

単独であるいは登場人物のすぐ後ろに写実的なリベットが大きく映っているとすごく興奮してしまう。ほぼ毎週アニメでリベットが見られる日が来るとは、長生きはするものだ。


さて、荒川の周辺、と言っていいかはわからないけれど、荒川が流れている足立区内の駅にも、なかなか気に入っているリベットがある。
 ゆるやかな半楕円形アーチがのどかで、そこに連続して打たれたリベットは、真珠は言い過ぎだろうけれど、ネックレスの珠のように装飾的な感じがして美しい。ウルトラの母の耳や胸にも、似たような感じの連続するリベットっぽいものがあった気がする。


こんなに近くで見られる場所もある。縦・横・斜め・曲線のラインに沿った大粒リベットたちが、手を伸ばせばすぐ届きそうな所に一堂に会しているのだ! 迫力がある。粗密もさまざまで音楽みたいだ! ああ。そしてこの興奮はおそらく誰にもわかってもらえないだろう。
一枚目の方に映っているけれど、付近の梁などに見られるトラス(連続する三角形)がまた風景を引き締めていると思う。