川崎の名産品だったものは  川崎河港水門1

過日、川崎河港水門(かわさきかこうすいもん)に行った。国の登録有形文化財である。
水門脇の案内板によれば、川崎市が工場用地拡大のため立てた運河・港湾計画の一環として1928(昭和3)年に建造されたもの。
敷地内の住宅や工場の建設、戦局悪化などにより運河・港湾計画は1943(昭和18)年に廃止されたそうだが、この水門は今でも千葉方面からの砂利の陸揚げ施設として利用されているとのこと。
2本のタワーのてっぺん(川崎市市章の上)に、遠くから見ると人間の大脳みたいなものが乗っかっているのが特徴的だ。いろいろとアールデコっぽい。
陸側から見たところだが、「タワーの頭頂部には当時の川崎の名産品のブドウ・梨・桃をあしらった装飾がされています(案内板より引用)。」とのこと。何とかブドウはわかったが、梨・桃は判別できなかった。薔薇は果物じゃないですよね……。百歩譲って柿のヘタか。

それより何より、川崎のイメージは工業的なものが強かったので、「ブドウや梨や桃が名産だった」というのが衝撃的だった。


  
登録有形文化財のプレート、近代化産業遺産のプレートが並んでいる(写真左)。
タワーのオフホワイトと煉瓦の赤茶色と河原の緑との対比が美しかった(写真中)。
水門の後ろには砂利が溜まっているところも。水門を砂利運搬船が通って、ここに砂利を置いていくのだろうか(写真右)。