チャーミングな

もう6日も経ってしまったが、7月22日(水)には皆既日食があった。曇り空なのでテレビの中継ばかり見てしまい、あとから、もうちょっと太陽が出ている辺りの空を実際に見上げるべきだったと思った。
(追記:このところ最低27、8℃はある部屋の気温が日食の間は24℃まで下がって、肌寒いくらい涼しかった。太陽の影響力の大きさを実感はした)


それはさておき。民放で宇宙飛行士の毛利衛さんが芸人の山崎まさや、女優の沢田雅美とともに屋久島からの中継番組に出ていたとき、ダイヤモンドリングの話になった。

ダイヤモンドリング皆既日食の直前や直後に、太陽の前にきている月の表面の凹凸の一か所から光が漏れてダイヤモンドの指輪のように見えるもの。


山崎まさやが半分ボケるつもりで自分の顔を太陽に、毛利さんの顔を月に見立てて毛利さんの背後に立った。
そのとき、毛利さんが平然と「凹凸があるでしょ? 凹凸があるので最後はちらっとちらっと見えると。そのときにピカッと光るんですね」と自分の頭を指さしながらダイヤモンドリングの説明をしていたのがとてもチャーミングだった。


直後「あなた科学者になれますよ。わかりやすい説明」と山崎まさやを持ち上げておきながら、あとで彼が「楽しめなかったら毛利さんのせいです!」と言ったときには「お笑い下手ですね!」とニコニコしつつもバッサリ返したのも、良いところはきちんと褒め、締めるところは締める感じで、ちょっぴり負けず嫌い感も見えて良かった。
バッサリ斬ったあとは(ほら、山崎さんもっと言って言って!)とでもいうように手で促してフォローも忘れない。


勤めていた頃、人を注意したり叱ったりするタイミングとやり方に悩み、結局タイミングを逃してあうあうすることも多かった自分にとって、卓球の球をピンピン返すような飴と鞭さばき方は新鮮で見習いたいものに思えた。


NHKの村山解説委員が硫黄島で言葉を失っていた中継も臨場感があって、「童話の世界に迷い込んだような」などの言葉とともに印象深い。
コロナから浮いて見える小さな赤い炎状のプロミネンスが、実は地球数個分もあるというのも驚きだった。
2012年に、皆既日食ではないが金環食が日本で見られるようなので、それは見てみたい。