アール・デコの昼と夜 マイアミ

米国旅行の続き。
ワシントンD.C.からマイアミに飛んだ。
「occupied/ocupado(使用中)」など、国内便の小さな飛行機内では、案内表示に英語とともにスペイン語が記されていた。後日また触れたいが、行く先々で、予想以上にスペイン語を話す人が多くて驚いた。

また、救命胴衣は乳幼児用しかなく(!)、記憶が不確かだが「(大人は)水上に不時着する場合は座席のシートを引っこ抜き、金属の出っ張りに両腕を通しシートを抱えて水に浮いてくれ」というような栞の説明を読んで、(こりゃ背中はずぶ濡れ……水に落ちたら助からんな)と季節柄、背筋が寒くなった。

何事もなく着陸したときは心底ほっとし、ANAなど一人一人に救命胴衣が用意されている飛行機って偉大だったのね、と思った。


  
マイアミのビーチにはホテルなど1930年代頃に建てられたアール・デコ建築が沢山並んでいる所があり、小さな小さな重要伝統的建造物群保存地区という感じ。実際、写真上左のホテル入口付近には、日本の登録文化財のプレートみたいな歴史的ホテルのプレート(写真上右)が埋め込まれていた。

とはいえ夜になると、アール・デコ建築に色とりどりのネオンが灯り(写真中右。左と右は、ほぼ同じ場所の昼と夜)、軒を連ねる不夜城に近いオープンカフェに元気な若者や昔の若者が群れ、ビートの効いた音楽や嬌声も深夜まで響いていたりして、雰囲気は六本木+新宿歌舞伎町に近かった。
   
ちょっと人通りが少ない道に入っていったら、どこからともなく昔のヴィンセント・ギャロ風な、頬こけ長髪目うつろ系お兄さんがすうっと現れたので、怖くなって引き返したりもした。


  
マイアミのビーチは人工だそうだが、どこまでも海岸線が続き、エメラルドグリーンの海が見渡せるすごく気持がいい場所だった。カモメや、オレンジ・黄・黄緑が鮮やかなライフガード用の小屋も印象的だった。